fumfum

基礎工事のやり方とは?注文住宅の基礎の種類や流れもご紹介

アイコン:建築会社のこと建築会社のこと

基礎工事のやり方とは?注文住宅の基礎の種類や流れもご紹介

  • 投稿日:
  • 更新日:

目次

こんにちは。ナチュラル&スローな家「ナチュリエ」のスタッフです。

注文住宅の建築工事で最初に着手するのが基礎工事。
基礎工事は、家づくりの土台ともいえるとっても大切な工程です!

今回は、そんな注文住宅の基礎工事について解説します。
基礎工事の役割や重要性、注文住宅でよく用いられる基礎工事の種類や工事の流れを紹介。
現場に足を運んで、ぜひチェックしてみてほしいポイントもお伝えします。

注文住宅の基礎工事の全体像を知って、家づくりに役立ててください。


Tさま邸 外観

基礎工事とは?注文住宅における基礎の重要性を解説

基礎工事とは、建物と地面のつなぎ目となる「基礎」をつくるための工事です。

基礎は、建物の重さだけでなく、風や地震の揺れといった外からの力をバランス良く地面に伝える役割を持ちます。
基礎がしっかりしていないと、建物が傾いたり沈下したりする危険があります!
そんな家には安心して住んでいられませんよね。

また、基礎工事は地面から上がってくる湿気を遮る役割もあります。
地震が多く高温多湿の日本では、基礎が頑丈でないと家が長持ちしません。

そのため、基礎工事で頑丈な基礎をつくることは、住宅建設でとても重要な工程となります。

基礎工事にかかる時間の目安は、一般的に1カ月半ほどです。(地縄を張るところから基礎の完成まで)

基礎工事のやり方は?注文住宅で用いられる基礎工事の種類

基礎の工法には種類があり、ハウスメーカーやエリア、地盤の固さなどによって採用される工法が異なります。
住宅の基礎工事として主に用いられている「ベタ基礎」や「布基礎」のほか、「杭基礎」「独立基礎」、「SRC基礎」といった工法についてもご紹介します。

ベタ基礎

固くしっかりした地盤に、コンクリートの基礎を直接つくる方法です。
建物の床下全面を鉄筋コンクリートで覆います。
地盤に直接基礎を設置するので「直接基礎」の一種に分類されます。

建物全体と同じ広さの基礎で地盤全体へ力を分散させるので、耐震性に優れていることがメリット。
地盤の強度が比較的小さくても頑丈な基礎をつくることが可能です。

床一面が鉄筋コンクリートの基礎になるので、地面から湿気が上がってきたり、地中からシロアリが侵入したりする被害も防ぎます。

ただし、床一面を鉄筋コンクリートで広く覆うため鉄筋とコンクリートの使用量が多く、コストがかかることがデメリット。

新築から1~2年は鉄筋コンクリートから水分が出るため、水抜き用の穴を開けるなどの対策も必要です。

店舗のエリアにもよりますが、ナチュリエ 札幌店では、このベタ基礎を採用しています。
ナチュリエが実際に施工した住宅の基礎工事もぜひご確認ください!

布基礎

床全体ではなく、壁や主な柱の下の地面深くまで鉄筋コンクリートを流し込むことで基礎をつくる方法です。

柱と柱の間は基礎を敷き詰めているため連続した形になりますが、床下に鉄筋コンクリートがなく土がむき出しの部分もできます。
ベタ基礎と比較して基礎部分が少ないことが特徴です。

そのため、鉄筋コンクリートの使用量が少なくコストが抑えられる、基礎全体が軽いため地盤への負担が少ない、基礎のポイントによっては部分的に強度が高くなることがメリット。

一方、面で支えるベタ基礎よりも耐震性は劣ること、土の部分から湿気が上がりカビが発生したり、白アリが侵入したりする可能があることがデメリットです。
土の部分を薄いコンクリートで覆い湿気や白アリの侵入を防ぐ方法もあります。

杭基礎

杭基礎は杭を地面に直接差し込んだ基礎で、主に地盤が軟弱な場合に採用されます。

地盤が軟弱だと直接基礎工事をしても建物が安定しないため、地面深くの支持層という固い地盤まで「支持杭(しじぐい)」や「摩擦杭(まさつぐい)」などの杭を打ち込みます。
支持層に届くよう数メートルから数十メートルもの深さまで杭を打ち込むこともあり、建物が安定したり地震で液状化するのを防いだりする目的があります。

杭基礎は新築住宅の場合など、それまで建物が建てられたことがない土地で用いられることがあります。
杭基礎だけでなく、ベタ基礎や布基礎の下に杭を設置するなど併用されることが多いです。

独立基礎

独立基礎はベタ基礎や布基礎と同様に、地盤に基礎を直接設置する「直接基礎」の一種です。
主要な柱の下にだけ基礎をつくるため布基礎よりも基礎を設置する面積が少なく、地盤の強度が大きい土地でしか利用できません。

そのため現在の住宅では採用されることが少ないですが、住宅以外の建物は独立基礎を採用していることも多いです。

SRC基礎

SRC基礎(蓄熱床工法)は、床下に空間をつくらず砂利やコンクリートを敷き詰める密閉構造の工法です。

耐震性や強度が高く、地震の揺れを吸収して分散させることが可能となります。
床下がないので湿気やシロアリなどによるリスクも少ないでしょう。

しかし、基礎コンクリートから出る湿気の逃げ場がないため、24時間換気を止めないなどの対策が必要となることも。
また、配管を基礎コンクリートで埋めてしまうため、給排水の位置を変更するリフォームができない場合もあります。



基礎工事のやり方の流れは?注文住宅の基礎が完成するまでの工程

注文住宅の基礎工事はどんな工程で進むのでしょうか?
今回はベタ基礎を例に、基礎工事の流れをご紹介します。

【1】地縄張り・遣り方出し

まずは敷地のどこに建物が建つのか、縄やビニール紐を張って印をつける「地縄張り」を行います。

そして建物の正確な位置や基礎の高さを設定するために、図面をもとに杭や木板などで仮設物をつくっていきます。
この作業を、「遣り方出し」といいます。

【2】掘削工事、砕石敷き

基礎の底となる深さまで重機を使って地面を掘り、そこへ砕石を全体に敷き詰めます。

砕石を敷き詰めたあとは機械を使って地盤を転圧(地面に圧力をかけて地盤を固めること)し、しっかりと締め固めることが大切です。

掘削工事のことを「根切り」、地盤を締め固める作業のことは「地業」ともよばれます。

【3】捨てコンクリート流し

締め固めた地盤の上に防湿シートを敷き、コンクリートを流します。
この工程には基礎を正確な位置につくるための印をつける目的や、作業がしやすいように地面を水平にする目的などがあります。
「捨てコンクリート(捨てコン)」と呼ばれ、無筋で基礎の頑丈さには直接影響はありません。

コンクリートが乾いたら、基準線を引いていきます。

【4】配筋

基礎は鉄筋コンクリートでできており、その鉄筋を組み立てることを「配筋」といいます。

配筋は基礎の強度や寿命に大きな影響を与えるため、工程の中でもとても重要な作業です。

【5】型枠設置、コンクリート打設

基礎の外周に木製や鉄製などの枠を組み、そこへベースとなる鉄筋コンクリートを流し固める作業(打設)を行います。

ベース部分の鉄筋コンクリートが乾いたら、次は基礎の立ち上がり部分に型枠を組み、基礎と土台をつなぐ「アンカーボルト」を設置した上で鉄筋コンクリートを打設します。

【6】仕上げ

鉄筋コンクリートが乾いて強度が出るまで養生したら型枠を外して、ひび割れや欠けがないか状態を確認します。

そのほか土間や勝手口部分の鉄筋コンクリート打設を行なったり、不要な部分を削り取ったりして仕上げ、基礎工事が完成となります。

土間についてはこちらもご覧ください。
土間リビングで失敗しない注意点とは?メリット・デメリットも解説
土間収納とは?メリット・デメリット、間取りのポイントを確認!

基礎工事のやり方を現地でチェック!注文住宅の基礎で確認すべきポイントは?


 Kさま リビング

基礎工事が始まったら、ぜひ現地に足を運んで進捗や工事内容をチェックしましょう!

もちろん専門家ではないので細かく確認できるわけではありませんが、自分でチェックできるポイントもありますよ。
ハウスメーカーから基礎の設計図(基礎伏図、プレカット図など)をもらい、それを見ながらこんな点をチェックしてみましょう。

基礎のサイズを照らし合わせる

基礎の設計図に記載されているサイズと実際のサイズを照らし合わせてみましょう。
基礎の高さや幅が合っているかを現地で確認することが大切です。

鉄筋の本数や間隔、かぶり厚さをチェック

設計図通りに鉄筋が入っているか、鉄筋の本数を確認しましょう。

また、鉄筋同士の間隔や、鉄筋を覆うコンクリートの厚さである「かぶり厚さ」も自分でチェック可能。
鉄筋の間隔やかぶり厚さは、建築基準法で次のように定められています。

  • 鉄筋の間隔:鉄筋同士の間隔は30cm以内
    ※30cm以上間隔があると強度が弱くなってしまいます。
  • かぶり厚さ:基礎は捨てコンクリート部分を除き6cm以上必要
    ※布基礎の立上り部分を除く

アンカーボルトの設置が適切かチェック

先ほど基礎工事の工程でご紹介しましたが、アンカーボルトは基礎と土台をつなぐ役割があり、非常に重要なボルトになります。

以下のように、アンカーボルトが適切に使われているかチェックしましょう。

  • アンカーボルトは基礎の幅に対して中央に設置されているか
  • アンカーボルトの間隔は住宅金融支援機構基準の2.7m以内が守られているか など

工事の現場ではさまざまな資材や機材があるので、安全確保に十分注意が必要です。
現場を見学する際には、事前に日時を現場監督へ伝えておきましょう。

まとめ

●注文住宅の基礎工事とは、建物と地面をつなぎ、重さや力を地面に伝える「基礎」をつくるための工事。
基礎がしっかりしていないと建物が傾いたり沈んだりしてしまうので、住宅建築にはとても重要です。

●基礎工事の工法にはいくつかの種類があり、ハウスメーカーやエリアなどによって採用する工法が異なります。
注文住宅でよく用いられるのはベタ基礎や布基礎で、そのほかには杭基礎、独立基礎、SRC基礎などがあります。

●ベタ基礎工事の工程は、地縄張り、遣り方工事、掘削工事をして砕石を敷き詰め、捨てコンクリートを流したら鉄筋を組みます。
その後、型枠、アンカーボルトを設置し、コンクリートを流して鉄筋コンクリートを固めます。
完成までは通常1カ月半ほどの時間が必要です。

注文住宅の基礎工事が始まったらぜひ現地を見学してみましょう。
基礎工事の大まかな流れやポイントを押さえて工程をチェックしてみてくださいね。

全国に店舗があるナチュリエでも、家づくりに関するアドバイスやご提案をいたします!
自然素材の家や木の家を手がけるハウスメーカーをお探しなら、ぜひナチュリエにお気軽にご相談ください。



タグ

著者

写真:fumfum編集部
fumfum編集部

ていねいな暮らしをテーマに、家のこと、趣味のこと、ライフスタイルのことなど、わかりやすく紹介していきます。

ようこそ、
ナチュリエの世界へ

  • 写真:ナチュリエの家の様子
  • 写真:ナチュリエの家の様子
  • 写真:ナチュリエの家の様子

家づくりの参考になる!無料カタログプレゼント

お住まいの地域(店舗)を
お選びください。